前回に引き続き、キャブレターのオーバーホールを行って行きます。

今回は実際に分解、組立を行います。
散々わかりきったことですが、ぼくのブログでは簡潔にしか説明を行いません。
何故ならもっと詳しく分かりやすく説明してるところはネットにたくさんありますので…

まずはタンクを外します。
タンクを外さないことにはキャブまでたどり着けませんので。

タンクのみ外した図です。
この次はエアクリーナーボックスを外します。

イグニションコイルも付いていますので外します。
リアバンク側ののみで、なんて書いてあるところもありますが、両方外した方が圧倒的にやりやすいです。

エアクリーナーを外すと、ファンネルが見えると思います。
その回りに半円状の金具がありますが、その金具の爪の下にプラスネジが隠れています。
金具の爪を起こしてドライバーで外します。

このプラスネジがなかなか高トルクで締まってますので、ネジ頭を舐めないように。
六角使えやいいのに、どうしてこうゆうことするかね…


エアクリーナーボックスが外れたらキャブが見えます。
キャブをエンジンから取り外すにはまずアクセルワイヤーを外します。

アクセルワイヤーはスロットル開とスロットル戻の2本付いています。

上が戻で下が開です。
ワイヤーのタイコをそのまま外すのが面倒なので、ワイヤーを2本束ねている金属の部品を外します。
プラスネジ2本なので舐めないように。

するとワイヤーのタイコが簡単に抜けるようになります。

余談ですが、スロット戻側のワイヤーがワイヤーの意味を成していませんでした。


次にインシュレーターのキャブ側のバンドのネジを緩めます。
少し余計に緩めた方がいいです。
キャブを揺らしながら外すので、少ししか緩めないとインシュレーターのゴムの動きが少なく、キャブが抜けにくいからです。

インシュレーターが硬化しているなどでキャブが抜けない場合、CRCなどを吹きながら引っ張るように抜くと簡単に抜けます。
ただし、インシュレーターは交換した方がよいです。
ゴムに浸透して、急激に劣化しますので。

写真があれば良かったんですが、撮り忘れました…

キャブが引っこ抜けたら、チョークケーブルを外して取り外し完了です。
チョークケーブルは10mmのスパナで外れます。
あまり雑に扱うとバラバラになりますので注意。

これも写真撮り忘れました…



取り外したキャブです。

まずは全て分解し、洗浄します。
とその前に、バキュームピストンの動きをチェックします。


ダイヤフラムに異常があると、この動きがスムーズに動きません。
今回はスムーズに動いているのでダイヤフラムに異常はなさそう？

ではこのバキュームピストンを取り外していきます。
キャブ上部のUFOみたいな皿を外すと取り出せます。
プラスネジ2本なので舐めな(ry

皿を押さえながら外さないと、バネが飛び出て部品がバラバラになります。


外した様子。
バキュームピストンの下側がシワよってますね。

本来ここはフラットなのですが、切れてないのでセーフということにします。


つぎはフロートチャンバーを開けます。

プラスネジ2本で(ry
メインジェットやらスロージェットやらフロートバルブやらも全部外します。

細かい部品なので無くさないこと。

つぎはエアカットバルブです。

赤丸の部分を開けると出てきます。
プラスネジ(ry
ここもバネが入っているので注意。

エアカットバルブが入っている所を開けた図です。
赤丸で囲んである部分のガスケットはパッキンセットに入っているので、忘れずに取り替えます。


下が取り外したエアカットバルブ、上が新品のエアカットバルブです。

取り外したエアカットバルブは弾性を失い、ペラペラです。
アフターファイアの原因は、ほぼ間違いなくこれでしょう。

次にエアスクリューを外します。
VTR250はY型からエアスクリューの頭がDの形になっています。
調整や取り外しのためにはD型ドライバーという特殊工具が必要になります。

ただただこれを回すために特殊工具いるのか…と思いますが、ストレートから出ているD型ドライバーはそこまで高くないので、変に細工したり工具を自作するよりは買った方が吉です。
ぼくもストレートのD型ドライバーを使っています。



ここまで外し、部品やキャブボディの洗浄を行います。
本当はキャブの連結を外しガソリンホースのところのOリングもかえたかったのですが、連結をバラすとリンケージの調整が非常にシビアになるとプロの方から聞いたので、今回は連結させたまま洗浄しました。

洗浄はクレのクリーナーキャブを使用し、キャブ本体の穴と言う穴に全て注入し放置、
ジェット類はダイソーでガラス瓶を購入し浸けおき放置。
プラ系容器は溶けるのでやめた方がいいです。

この図も撮り忘れました…

余談ですが、コメリオリジナルのキャブクリーナーは洗浄力が低かったです…

2時間ほど放置したあと、キャブクリーナーを全てパーツクリーナーで洗い流し、新品パーツを組み上げ完成です。

ガスケット関係の付け忘れに気を付けましょう。

キャブをエンジンに取り付ける前に、インシュレーターも新品に変えておきます。
インシュレーターを止めているバンドは破損しない限り再利用可能です。

取り付け後、キャブ外したついでなんでエアインダクションも取り外しました。
ほんと外すだけです。あとはゴムキャップを外したところに付けておきます。

性能が変わるかどうかは知りませんが、整備性が格段に向上します。


取り付けは取り外しと逆の順序で行います。
コツとしてはインシュレーターの内側にウレタングリスなんかを薄く塗っておくとキャブの取り付けがしやすいです。

厚塗りは厳禁です。


全て取り付けたあと、試運転を行いました。
アフターファイアは消え、高回転の伸びがとてつもなく伸びるように。

やって良かったオーバーホール。
同調はバキュームゲージがないのでやりませんでしたが、ある程度アイドリングが安定していたのでヨシとしました。

今回はここまで。
文字ばかりでわかりづらくなりましたね…